声の出し過ぎから始まる
なんか声が出ない
正月明けのお仕事
大きな声で話すことがあり少し声が枯れる
まあいいかと思い
その日の夜新年会にいそいそと出かける
すると次の日
もっと声がかすれた状態になる
まあいいかと思い
その日の夜も新年会にいそいそと出かける
そんなことを続けると
見事喉をやられ痰が絡むようになってきた
原因は不養生やんか
あらあらと思いましたが
漢方飲むとすぐ治るでしょと高を括っていました
そこで漢方をチョイスし飲んでみると
なんとなく良いとこまでいくのですが
急に咳き込んだり痰が切れずにゴホンゴホン言う
昨晩家に帰ると
痰が切れないのが気になりもっとゴホゴホ
流石にこれはいかんと思い
家の中の漢方棚をゴソゴソして見つけた漢方
それを一服飲むと
あーら不思議 めちゃくちゃ喉が楽になってきて
咳も激減しました
あー
あなたはこっちの方だったのですね
そんな痰の症状
東洋医学的にみてみましょう
東洋医学的に考える
東洋医学の基本3要素『気血水』
痰はその中の水に分類される
風邪を引いた時に
色のついた鼻水や痰が出ることが多いですが
水が熱を加えられて
ドロドロした熱痰というものに変わっていきます
最初は出しやすかった痰も
段々と出しにくくなり
それを出そうとして咳
それが出ずに喉の違和感で咳
そんな悪循環にハマっていました
こんなことは滅多にないので
自分でいろいろ試してみようということで
最初のチョイスは麦門冬湯
麦門冬 半夏 こう米 大棗 人参 甘草
基本的には潤いを出して痰を出しやすくするのと
半夏で上がってくる気を抑えて咳を改善する
そんな漢方なのですが
なんとなく良いがすっきりしない
つーことで次の漢方にいってみよー
次のチョイスは竹葉石膏
麦門冬 半夏 こう米 人参 甘草 竹葉 石膏
麦門冬湯をベースにした漢方で
潤いを出しながら熱を冷ましていく漢方です
それを服用していたのですが
なんとなく良いがこれまたすっきりしない
いよいよ喉に何か詰まっている違和感が強くなり
こりゃいかんとゴソゴソ見つけたのが温胆湯
温胆湯の構成生薬は
竹筎 枳実 半夏 陳皮 茯苓 甘草 生姜
基本的には乾燥して痰を取っていく漢方
竹茹は竹で熱と痰を取ってくれる
枳実はダイダイで気を巡らせ痰をとってくれる
いわゆる今まで飲んでいたのとは
正反対の漢方薬なのですが
これはすごかった
一服飲んだ瞬間から喉の違和感がとれていく感じ
ちなみに昨夜からまだ2服しか飲んでいませんが
調子がすごく良くなっている実感があります
つーことであれですな
痰が切れなかった原因は『水の滞り』
痰が切れにくくなった時点で
潤いが足りなくなって痰が粘っこくなった
そう判断して漢方をチョイスしたわけですが
実はその判断は間違っていて
潤いがあり過ぎて(滞っていて)
痰が切れにくくなっていたが正解
『全くの反対やんかー』
って声はよーくわかる
そしてともぞー自身
水滞気味の体質
おそらく患者さんを診ていたら
そんなチョイスにはならなかったと思う
漢方やさんでも
自分自身のことになると迷子になってしまう
そんな話はよく聴いていたのですが
やっぱりそうなるんやね
麦門冬湯なんかは
自分で飲むことはまずないやつですし
いろいろ自分で実験しようとか
思っていたのもあるのですが
自分のこととなると迷子になりやすい
そんなことを実感した症例でした
原因ありて結果あり
やっぱり漢方っつーのは
そこを定めるとよく効くなーと思ったわけで
あらためて言わせてもらいます
漢方すごいぜ!