ある日のカウンセリングにて
喘息はだいぶいいのですが
まだ気になる時があるんですよね
ほうほう
そうなんですね
それはどんな時に気になりますか?
寝ている時は出ないのですが
日中に出ることがあります
ほうほう
他にはどうですか?
寒さも関係あるのかな
朝や夕方とか関係ない気がします
ほうほう
そうなんですね
他なんか気になる時はないかな?
そうですねー
そう言えば喋る時に咳が出る気がします
ビンゴ!
今のあなたの咳の状態がわかりましたよ
喘息でカウンセリング漢方の門を叩かれた青年
親御さんからの紹介でした
初回から数ヶ月
だいぶ症状は良いのですがまだ少し気になる様子
そんな青年の喘息
東洋医学的にみてみましょう
東洋医学的に考える
カラダの基本3要素『気血水』
これらが過剰の場合を滞り
これらが不足の場合を虚と言います
基本的に現代人は滞り
いつでも好きなだけ食べられることが多いですから
カラダの中に余計なものが溜まっていることが多い
加えてストレス社会が滞りを後押しします
それでね
喘息も気の滞りや水の滞りから起こることが多い
この方も最初のカウンセリングで
気の上昇水の滞りが見られましたのでそんな治療を施す
すると咳の状態は一気に良くなっていきましたが
まだなんとなく咳が残っている状態
それが冒頭の
『喋る時に咳が出る』って状態
滞りか虚なのかって話を最初にしましたが
喋る時に咳が出るってことは『虚』とみます
呼吸を例にとると
吸うのが苦手な方は滞り
カラダの中に溜まっているから
中に入れることが苦しい状態
吐くのが苦手な方は虚
カラダの中が少ないから
中から出すことが苦しい状態
そこから考えると
声を出すって行為が中から出すってこと
出すのを嫌がるから
それが咳につながります
この方
滞りと虚が混在していたんですね
そんな方はとても多い
最初は滞りを取っていきましたが
それで咳は楽になる
ただね
この方お仕事で色々と修行中の身
だから結構大変そうで
体重もなかなか減ると戻らないそう
そんなわけで『虚』の状態も
カラダの中に混在していたってわけ
つーことでね
この方の虚を改善するために補充する漢方をチョイス
次のカウンセリングでは
『だいぶ咳が出なくなりましたー』
って声を頂きましたよ
基本的に喘息は
滞りである気の上昇から起きることが多い
この方も最初はその治療でうまくいっていました
だいぶ良いのですが
それでも残っている咳の状態
その正体が『虚』でした
お年を召してくると
いろんなところが不足して『虚』の状態になるのですが
今回のような若い男性で
『虚』の状態が見られるのは少し珍しいかな
喘息の中でも
違う面から確認できた症例でした