ある日のカウンセリング数日後
どうも先日の漢方が合わないようで
変えてもらえませんか?
あらら
そうなんですね
ちなみにどんな感じなんですか?
なんか胃酸が上がってくるような感じで
飲めないんです
あらー
それは効き過ぎてますね
違う漢方に交換しましょう
効き過ぎ?
と言うようなやりとりがあった先日
今回のお話を少し詳しくみてみましょう
東洋医学的に考える
今回お渡ししたのはね
『八味地黄丸』
八味地黄丸ってのは結構有名のようで
CMの漢方って言われることも多い
補腎薬って言われる部類で
腎精を補いながらカラダを温めてくれる
なんとも良い感じの漢方薬
ともぞーも結構好きです
今回のお薬でなぜそうなったのか
それは構成生薬の『地黄』が入っているから
『地黄』って言うのは
この処方のキモみたいなもので
津液と血を滋養し熱を鎮めていく
いわゆる陰を補う生薬で
陰が少なくなってくるお年寄りによく使われます
津液や血は陰って考えます
そんでね
この生薬の特徴として『消化を抑えてしまう』ってのがある
胃腸が弱い人はこの症状が出やすく
補腎する前に脾胃を強化していく必要があるんよね
製剤の違いと効果の違い
そしてもうひとつの理由
それは製剤
いつもはエキス剤って言って
フリーズドライ的な漢方薬をお渡しすることが多いのですが
今回お渡ししたのは『丸剤』
エキス剤は抽出したエキスを
乾燥させて粉にしたもの
インスタントコーヒーなどをイメージしたら良い
手軽に飲める分
効果は少しマイルド
普段は使いやすいのでこちらがメイン
丸剤は生薬そのものを蜂蜜などと混ぜて
粒にしたもの
生薬がそのまま入っているので
効果はかなり良い
今回の方
お年ではあるけれど男性でもあったので
大丈夫かなと思ってお渡ししたのですが
訴えが出てしまう
申し訳ない
今回の件
副作用と言われればそうだし
合わなかったと言われたらそうなんやけど
ともぞー的には
効きすぎたって感じ
実際以前エキス剤で飲んでもらったときには
そんな訴えはなかったからね
製剤によって効き目が変わってくる
以前からわかっていたことなのですが
あらためてそんなことを教わった出来事でした